【開館時間】10:00~17:00(入館は16:30まで)
観覧料】 大人210円  小中生100円
20名様以上の団体料金 大人100円 小中生50円

浅川伯教・巧兄弟資料館 (アサカワノリタカ・タクミ キョウダイシリョウカン)
〒408-0002
山梨県北杜市高根町村山北割 3315
   (ホクトシ タカネチョウ ムラヤマキタワリ)
電話:0551ー42ー1447
FAX: 0551ー47ー4784

2010年12月17日金曜日

韓国語講座が修了しました

当館が5月より行って参りました韓国語講座が、


今月16日に修了しました。



基礎からスタートし、最終回には
韓国のドラマ

「コーヒープリンス1号店」

を教材に学習しました。

「コーヒープリンス1号店」とは、

『イケメンしか働けないカフェに
男のふりをして潜り込んだ

女の子の恋と奮闘の物語』です。

(公式ホームページより)

2007年に放送され、

ブームになった作品だそうです。


授業終了後に

「毎週の授業が楽しみでした」

「現地(韓国)での生活で自然と身についた言葉を

改めて勉強し直すと新たな発見がある」


と仰る受講生もいらっしゃって、

充実した時間を過ごされたようです。


▲受講生の皆さん


1月の休館日のお知らせです。
年明けは5日から開館いたします。

休館日は11日、17日、24日、28日、31日です。

団体見学のご相談もお気軽にお問い合わせください。



▲先日の団体見学の様子です。

2010年12月2日木曜日

12月休館日のお知らせ

いよいよ12月です。

冠雪した山々から吹き下ろす風が日増しに冷たく感じられます。



今月の休館日をお知らせします。

6日(月)、13日(月)、20日(月)、28(火)

29(水)、30日(木)、31(金)は休館させていただきます。

尚、年始は5日(水)から開館いたします。

来館される際はご確認ください。



さて、資料館では解説シートを配布しております。

資料館にお越しになった方は、

目にされた事があるのではないでしょうか。



以前ブログでお伝えした時には9種類でしたが

現在では11種類をご用意しておりますのでご利用ください。

(「青磁と白磁」、「浅川兄弟と蕪庵」を追加しました)

2010年11月13日土曜日

金素月さん


閉館後、お客様が韓国の歌を披露して下さいました。
「チンダルレ コッ」という曲だそうです。
「つつじの花」という意味。

詩は金素月(キム・ソウォル)さんのもの。
金素月さんは今から約100年前に
朝鮮の平安北道で生まれ、
20歳で忽然と現れ、植民地時代に

多くの詩を発表しました。
しかし、詩人として歴史の表舞台に現れたのは短く、


32歳で自ら命を絶ちました。

流れるような朝鮮語を用い、
独自の律調で情と恨(ハン)を表現した彼の詩は
当時大変な脚光を浴びました。

現在でも、圧倒的な知名度と
人気がある詩人だそうです。

1923(大正12)年に日本に来ていますが、
9月におきた関東大震災のため帰国。
9月の巧さんの日記には、
震災時の朝鮮の人々を擁護する内容が綴られています。

2010年11月3日水曜日

小学生の疑問から

先日、高根西小学校の6年生の皆さんがいらっしゃいました。



▲片手にはノートが。みんな手が動いています。



少し難しかったかもしれませんが、

最後までしっかり聞いてくださいました。


質問コーナーでは

『巧が住んでいた京城までの所要時間と運賃はどのくらいか?』

との質問が寄せられました。



確かに気になるところではないでしょうか。



巧さんの日記の中でも、しばしば日本から

友人が訪ねてきたことが綴られています。

飛行機が無い時代、

朝鮮がどのくらい遠い場所であったかご紹介しましょう。



当時、東京から下関(山口県)までは、

鉄道で約22時間ほどかかりました(急行利用の場合)。

ほぼ一日がかりですね。



長い長い電車の旅が終わると、

今度は釜山へ向かわねばなりません。

船に揺られること7時間30分。



釜山で下船すると、再び鉄道の旅がはじまります。

約7時間後(急行利用の場合)に

ようやく京城(現ソウル)に到着です。



いかがでしょう。

現在では、飛行機でひとっとびですから、

感覚の違いは否めませんね。



※上記の所要時間は、1939年(昭和14年)

巧が亡くなった8年後のデータです。

(『満州朝鮮復刻時刻表』より)



柳宗悦は

4月1日の夕に電報で巧の病状を知り、

その日のうちに京都を発ちました。

翌晩、汽車の中で巧の訃報を聞き、

3日の朝に京城に到着しています。



最後に、運賃は現在の価値で、

片道約50,000円台と推定されます。

長旅の末、再会した友人とは、

さぞ会話が弾んだ事でしょうね。

2010年10月23日土曜日

11月 休館日のお知らせ

秋も深まり、資料館駐車場の植木も

すっかり赤く色づきました。





先日の浅川講座では、

下條先生がご自宅の柿の枝を持参して下さいました。



北杜では甲州丸という柿がよくつくられています。

干し柿にすると絵になりますし、甘くてとても美味しいです。

是非味わってみてくださいね。


さて11月の休館日をお知らせします。

1日、8日、15日、22日、29日、30日は休館いたします。

また、浅川資料館の向かいの高根郷土資料館ですが、




改装に伴いまして、11月よりご利用いただけませんのでご了承ください。

浅川資料館は、平常通り開館しております。

2010年10月22日金曜日

浅川兄弟がいた甲府を歩く

10月9日(土)に、第4回浅川兄弟講座
「浅川兄弟がいた甲府を歩く」の見学会が行われました。
当日は朝から雨模様でしたが、
参加者の皆さんは傘をさしながら、

まず、浅川政歳家の墓参をしました。

墓参の様子です

浅川政歳は農林学校時代の親友で、

後に巧の義弟となった人です。


巧の最初の妻・みつゑの墓は、
実家である浅川政歳家の墓地内に
「東向きに十字架を立てて」あったと、
巧の日記に書かれています。
1922(大正11)年の年越しに、
巧は龍岡の政歳宅を訪れ、
政歳、娘の園絵とともに
みつゑの墓参をしました。

次に訪ねたのは、巧が1907(明治40)年から
1911(明治43)年まで通った
(旧竜王村)赤坂の山梨県立農林学校跡地です。

巧は第4期生として入学。
兄・伯教と旧池田村に住んでここへ登校しました。
池田村では、小宮山清三と懇意になります。
彼との交際を通して、朝鮮に関心を抱いたり、
甲府メゾジスト教会で受洗したりと、
兄弟にとって、伯教より4歳年上の小宮山は、
示唆に富んだ人物であったと言えるでしょう。


小宮山家では、清三の孫に当たる小宮山要さんから、
貴重な資料ともども、ご説明をいただきました。

▲小宮山家にて
午後は甲府教会にて、金明淑牧師から
メソジスト教会についてのお話を伺うことからスタートしました。



▲メゾジスト教会にて
朝鮮で兄弟は明洞教会に所属しており、

当時の教会内の雰囲気などについても言及され、

参加者の方からも活発に質問が寄せられました。

その後、小宮山清三が使用していた文庫蔵が

移築されている中央市へ移動し、
当主の志村美郎氏からお話を伺うとともに、
蔵内の見学をさせていただきました。
▲移築された文庫蔵
梁や階段などは、往時を偲ばせる
しっかりしたつくりで、この蔵に伯教も巧も、
そして柳宗悦も入ったのだと、しみじみ見入ってしまいました。
木喰仏が何処で発見されたのかなど、
話題に事欠かない見学時間でした。

最後の見学場所、県立農林高等学校100周年歴史館内の

浅川巧コーナーでは、野田光彦先生に、
在学中の巧に関する資料を説明していただきました。
▲農林高校にて
通信簿や『神農』に寄稿したページなど、
学生時代の巧が、
実に生き生きと活動していたことが見て取れました。
兄弟が甲府で過ごした数年は、
その後の彼等の人生に、
大きな指針となったことは間違いないでしょう。

2010年10月21日木曜日

浅川講座「巧の日記を読む」のお知らせ

次回の浅川講座


「巧の日記を読む(第5回)」のお知らせです。

10月23日 午後1時30分から

資料館2階の視聴覚室にて行います。


下條順子氏の朗読と当館学芸員の解説で、

浅川巧が朝鮮での暮らしを綴った日記の

5月分を読み解きます。

5月は、巧自身が信仰したキリスト教に関して、

また李氏朝鮮王妃の閔妃や、李垠と方子女王との子

李晋についての記述が見られます。


 当時、朝鮮に生きた1人の日本人の飾らない日記から、

当時の時代背景が生き生きと浮かび上がります。

 参加をご希望の方は、

資料館(0551-42-1447)までご連絡ください。


※資料代として各回500円を頂いております。

各回毎のご参加、また当日のご参加もお待ちしております。

2010年10月2日土曜日

「巧の日記を読む」が行われました

9月25日に、


浅川兄弟講座1 『巧の日記を読む』が行われました。
今回は大正11(1922)年4月の日記を読み解きました。  



4月は文中に多くの植物名が登場します。
ツツジやシラカバなど私たちに馴染みの植物が、
当時の様子をより生き生きと

浮かび上がらせてくれるように思います。
巧さんも朝鮮の花々を見て、

故郷を思い出すことがあったかもしれませんね。


◆次回の浅川講座1『巧の日記を読む』は

10月23日(土)
時間は、13:30~15:00

高根生涯学習センター視聴覚室にて行います。

(各回ごとのご参加も可能です)




お問い合わせお申込は、

浅川伯教・巧 兄弟資料館(0551-42-1447)

までお願いいたします。

10月 休館日のお知らせ

10月に入り、朝晩に四季の移ろいを感じます。
「秋」という言葉の起源は、
『収穫がア(飽)キ満ちる』や

『草木の葉がアカ(紅)クなる』

など諸説あるそうです。


もうじき新米や新蕎麦も出始めますし、

東沢大橋や尾白渓谷などの紅葉も楽しみですね。


是非、語源のままの秋を見つけにお越しください。
(紅葉情報は北杜市ホームページの観光情報からご覧頂けます)


◆10月の休館日についてのお知らせです。

4日(月)、12日(火)、18日(月)

25日(月)、29日(金)は 休館致します。
※体育の日の11日(月)は開館いたします。




◆10月9日 浅川兄弟講座

 「浅川兄弟がいた甲府を歩く」

お申込も引続き受付中ですので、

参加ご予定の方は

資料館(0551-42-1447)までご連絡下さい。

2010年9月4日土曜日

浅川兄弟のいた甲府を歩く

カレンダーも9月になりました。

異常気象の影響なのか、

8月の延長戦のような気候が続いていますね。

お出かけの際には

こまめな水分補給を心がけたいものです。


お出かけといえば、

10月9日に行なわれる

浅川兄弟講座4「浅川兄弟がいた甲府を歩く」の

ご案内をさせていただきますね。

座学の形式が比較的多い浅川講座ですが、

この回は、みなさんにお弁当を持参して頂いて、

バスで甲府へ向かいます。

初代農林学校跡地や甲府教会など

浅川兄弟ゆかりの場所をめぐり、

兄弟が甲府で学んだことを探ります。



昨年の様子です。



昨年大好評だった講座の

第2弾ですので奮ってご参加ください。
普段なかなか見ることができない、

聞くことができないお話に触れられるチャンスですよ!


詳細は

 日   時 : 平成22年10月9日(土)

           9時15分~16時30分

 集合場所 : 浅川伯教・巧 兄弟資料館

 講   師 : 当館学芸員

 参 加 費 : 2,000円(保険代含む)

 定    員: 20名

 コ ー ス : 先妻みつゑの実家の墓→旧農林学校跡地→

         旧小宮山清三宅→甲府教会→

         柳宗悦が木喰に出会った文庫蔵→

         農林高校などをめぐります。


お問い合わせ・お申し込みは
資料館(電話:0551-42-1447)まで

お願いいたします。

お申し込みは先着順となります。

北杜市内外の方もどうぞご参加ください。

2010年8月27日金曜日

展示再開と休館日のお知らせ

高麗美術館の企画展に伴い

6月より「貸出中」となっておりました伯教作の茶碗が
本日より展示再開の運びとなりました。




出張帰りの4点をぜひご覧ください。

尚、現在高麗美術館で開催中の


『「写真絵はがき」の中の朝鮮朝鮮民俗』展にも


当館蔵の絵はがきを貸し出しております。
巧が朝鮮から、故郷の少年に宛てたもので、


当時の朝鮮の様子が良くわかる絵はがきです。


詳細はこちらよりご確認ください。


高麗美術館ホームページ

================


たかね図書館の蔵書点検に伴う特別休館日のお知らせです。
2010年9月5日(日)-9月11日(土)まで


たかね図書館の蔵書点検のため休館致します。



12日からは通常どおり開館致します。
9月は5-11日.13日.21日.27日.30日が


休館日ですのでお出かけの際はご確認ください。

2010年8月24日火曜日

浅川講座 『巧の日記』を読む

8月21日(土)

浅川講座『巧の日記を読む』が開催されました。

 全6回の講座のうち、第3回目に当たる今回は

大正11年3月分を読み解きました。


先日、スタッフと下條先生との打合せの際に

「巧さんの日記には

   “あそんだ”いう表記がとても多いですね」

という話題がでました。


孤児と小鳥を追うことを遊ぶと言い、

子どもに歴史を教えることを遊ぶと言い、

友人と酒を酌み交わすことを遊ぶと言い

時には仕事へ行くことも遊ぶと表現してします。

遊ぶという言葉の意味と、

日常の心持について

しばし思案してしまったスタッフでした。

全6回の講座ですが、

各回のみの参加もお待ちしております。

また当日参加も歓迎いたします。

会場に飾られた花々。

白い花は韓国の国花であるムクゲです。

生命力の強さから韓国人の歴史と性格に

例えられることもあるそうですよ。

日韓学生交流サマースクールが行なわれました

前回お知らせ致しました

日韓学生交流サマースクールが行われました。
「日韓未来構築フォーラム」の一環として、

今年で第2回を数えます。
(昨年の様子はこちら
  
早稲田大学・高麗大学校・朝鮮大学校・全南大学校の先生方や学生さん
当日は50名を越える参加者の皆さんがおいでくださり、
見学の姿勢から熱心な様子が伝わってくるようでした。

夜には、清泉寮にて日韓の学生と市民の

意見交流会も行なわれました。
異なった立場や考え方に触れ、
学生さんにとっても

刺激の多い夏になったのではないでしょうか。



時間の関係で、ご覧いただけませんでしたが、

昨年の同フォーラムの際に植樹しました

チョウセンゴヨウも北杜の地ですくすくと育っています。
資料館前の駐車場から

一段下の大駐車場へ降りる短い坂道(ふれあいホール側)

の途中にございますのでどうぞご覧下さい。

2010年8月8日日曜日

日韓学生交流サマースクールへ参加しませんか!

―8月20日意見交流会に参加者募集―




白磁をはじめ植民地時代に朝鮮民芸の美を発見し、

朝鮮の民衆を愛し、「朝鮮の土になった」高根町出身の浅川巧。

「韓流」の先駆けともいえる巧に学ぶ

日韓学生交流サマースクールが、

「韓国併合(1910年)」から100年にあたる今年

北杜市の全面的な協力で開かれます。


市はこの意見交換会に参加する市民を募っています。

「日韓未来構築フォーラム_誠信学生交流」を掲げるサマースクールは、

早稲田大学と姉妹校の韓国・高麗大学校が中心となって昨年、スタート。

韓国光州の朝鮮大学校も加わり、率直な交流で大きな成果を収めました。

 それを土台に、今年は日韓の「和解と共生」元年と位置付け、

江戸時代の朝鮮通信使を誠と信義で迎え、

善隣外交を説いた雨森芳洲の精神をも学ぶ交流を行います。

互いの歴史と文化を知り、相互理解を深める広場とします。


意見交流会は8月20日(金)午後から清里「清泉寮」で、

日韓の学生と教員ら計50人の交流に市民が参加して実施されます。

市内の高校生たちも傍聴し、学生が通訳を務めます。





【意見交流会プログラム】


 ○日時:8月20日(金)午後2時~6時


 ○場所:清泉寮新館ホール(現地集合、現地解散)


 ○内容:講演:江宮隆之氏(作家、『白磁の人』著者)


          小澤龍一氏(映画『白磁の人』制作実行委員会事務局長)


  意見交流会:日韓学生との意見交換、グループ討議等





【参加応募方法】


○参加資格・人数:北杜市民12名


○参加費:無料


○申込先:北杜市地域課 TEL42―1323(締め切り8月10日)





<関係団体>


主催=早稲田大学アジア研究機構、高麗大学校


共催=朝鮮大学校、全南大学校、早稲田大平山郁夫記念ボランティアセンター


特別支援=北杜市   助成=日韓文化交流基金


協力=私塾・清里銀河塾、財団法人キープ協会清泉寮

2010年7月23日金曜日

夏休み自由研究プロジェクト

7月19日、山梨県甲府市のアイメッセにて

「夏休み自由研究プロジェクト」が開催されました。



山梨県内の美術館や博物館が集まり、

各館の情報を案内したり、

自由研究のヒントをお教えするイベントです。



浅川伯教・巧 兄弟資料館も

長坂郷土資料館や谷戸城ふるさと歴史館などと一緒に

北杜市のブースで出展しました。


▲開場間もない場内の様子。





会場前から大勢の方々が入り口で待っていてくださいました。

そして会場と同時にお目当てのブースへ一目散。

子どもたちの満足そうな顔を見ることができました。


始業式前日に「困った・・・」とならずに済みそうですね!




会場内で複数の館に触れることができ、

大人にとってもお得なイベントだと思います。

イベントについてのお問い合わせは、

山梨県立博物館までお願いします。

資料館だより18

梅雨も明け、いよいよ夏本番ですね。
去年に引き続き、
今年も縄文王国山梨スタンプラリーが行われます。

県内にある指定の8つの博物館のうち
4館をまわってスタンプを集めると全員にお楽しみプレゼントを、
8館すべてをまわると抽選で
本物そっくりのミニチュア縄文土器を差し上げます。
期間は7月17日(土)から12月26(日)までです。

スタンプがある館は以下の8館です。
 ●県立考古博物館
 ●県立博物館
 ●釈迦堂遺跡博物館
 ●韮崎市民俗資料館
 ●富士吉田市歴史民俗博物館
 ●北杜市埋蔵文化財センター
 ●南アルプス市ふるさと文化伝承館
 ●谷戸城ふるさと歴史館
   (オレンジ色は北杜市内です)

浅川伯教・巧 兄弟資料館にはスタンプはありませんが、
上の写真のような台紙をご用意しております。

明野のひまわりも、早くに植えたものが咲き始めたそうです。
避暑に、観光に、夏休みの自由研究のヒントに、
この夏、北杜はいかがでしょうか。

2010年7月15日木曜日

浅川講座「浅川兄弟と八ヶ岳南麓」開催

7月10日、第3回浅川兄弟講座が行われました。
場所は、高根生涯学習センター視聴覚室。
『浅川兄弟と八ヶ岳南麓』というテーマで
講師に山梨英和大学名誉教授 白倉一由氏をお迎えし、
浅川兄弟の祖父四友と蕪庵を中心とした
南麓の俳界について講演をして頂きました。



▲写真中央が白倉先生。

当日は20名を超える方々が足を運んで下さり、
また白倉氏の地元ということもあってか
アットホームな講演会となりました。
次回の浅川講座は、7月17日。
午後1:30から3:00まで

高根生涯学習センター視聴覚室にて行います。
朝鮮で記された浅川巧の日記を
下條順子氏の朗読・当館学芸員の解説を交えて読み解きます。
(資料代として500円を頂いております)
お申込・お問い合わせは浅川伯教・巧兄弟 資料館まで。
奮ってご参加ください。

絵ハガキが登場しました

七夕も過ぎ、蒸し暑い日が続いていますね。
前回ご紹介しましたロビーの笹ですが、
子どもたちのものと思われる字や、大人の字、ハングルで書かれたものなど
様々な短冊が飾られ、とても華やかなものとなりました。

さて、
7月9日より資料館の頒布物として、絵はがきが登場しました。
兄弟ゆかりの画、写真など全5種類。
それぞれ違った印象の絵はがきをご用意しましたので

お好みや用途にあわせてお使いください。



▲旅の記念にもなりますね。

お求めの方は、資料館奥の資料室におりますスタッフまで

お声をおかけ下さい。
また資料室では音声ガイド(日本語・韓国語・英語版)の

貸し出し(無料)もおこなっておりますので

そちらも是非ご利用下さい。

2010年6月26日土曜日

朝鮮の美を求めて


6月25日、
ツアー『浅川伯教・巧兄弟、柳宗悦を訪ねる。
     浅川伯教・巧兄弟資料館、松本民芸館、
      日本民藝館、茶房「李白」を巡る!』
にご参加の皆様が来館されました。

京都市にある高麗美術館では
ただいま、企画展「浅川伯教・巧が愛した朝鮮美術」が開催中です。
そちらにあわせて高麗美術館が企画したのが今回のツアー。
国内で浅川兄弟・柳宗悦ゆかりの地を訪ねます。

朝8時に京都を出発し、
松本民芸館→浅川資料館というスケジュール。
明日は日本民藝館と茶房「李白」へ行かれるそうです。
ツアーは大変和やかな雰囲気でした。

参加者のお一人からは
「ほんわかした資料館ですね。
どこかのお宅にお邪魔しているみたい」
とのお言葉を頂きました。
親切で親しみの持てる資料館でありたい、と
改めて感じた瞬間でした。

ご旅行に関するお問い合わせは、
高麗美術館(http://www.koryomuseum.or.jp/
までお願いいたします。

2010年6月23日水曜日

『巧の日記』を読む

6月も下旬ということで、
生涯学習センター(たかね図書館と当資料館が入っている建物です)

ロビーに笹がお目見えしました。



毎年、たかね図書館の方々が設置してくださっています。

短冊もありますので、お星さまにお願いをしたためるもよし

今年下半期の抱負を掲げるもよし、是非ご利用下さい。


さて6月19日(土)、今年度2回目の浅川講座が開かれました。

講座名は『「巧の日記」を読む』。


浅川巧の日記を、

市内で朗読の活動をなさっている下條順子氏の朗読と、

当館学芸員の解説で読み解き、

その後参加者の皆さんとディスカッションをしました。


朗読中の下條先生

当日は飛び入り参加も含め、

20名を超える方々にお越し頂き大盛況でした。

熱心にメモを取る参加者の方もいらっしゃって

充実した時間になったのではないでしょうか。


講座の中で

「朝鮮民族美術館を設立するにあたり、

資金はどうやって集めたのですか」

との質問があがりましたので、

その回答をここでも少し述べたいとおもいます。


はじめ伯教や巧、また柳宗悦は自分のお金をつぎ込み、

古物商で美術品を購入していました。


その後、柳が雑誌「白樺」にて資金呼びかけを行ったほか

柳の妻で声楽家の兼子が開いた音楽会の

収益を美術館設立にあてました。

朝鮮民族美術館設立には、

家族の理解と協力が欠かせないものでした。


かつて朝鮮民族美術館のあった景福宮緝敬堂。

現在は補修され、見学することもできます。

ソウルにご旅行の際には、

足を運んでみてはいかがでしょうか。


今回は1月分を読み解きましたが、

続きは7月17日の講座で行います。


全6回ですが、1回毎の参加も可能です。

参加ご希望の方は資料館までご連絡ください。

2010年6月8日火曜日

資料館だより17

突然ですが、こちらの写真をご覧下さい。
伯教愛用の文机の上
なんだか気になりませんか……?

(△伯教は文机として使っていましたが、実はこれも朝鮮の膳なんですよ。)

通常こちらに展示しております伯教作の茶碗ですが、

只今、出張中でございます。

6月12日から8月15日まで
京都市北区の高麗美術館で催される
特別企画展「浅川伯教・巧が愛した朝鮮美術」
に伴い、伯教作の茶碗や巧の日記のなどの
展示品を貸し出しております。

同展覧会は、浅川兄弟や柳宗悦・富本憲吉など
ゆかりの品々が一同に会する
貴重な機会ですので、どうぞご期待ください。

尚、今回貸し出し中の資料ですが
9月には当資料館にて
展示再開の予定です。

「山梨まではなかなか、遠くって……」
とお悩みの方、
関西での展覧会ですので
ぜひ、お出かけください。

2010年6月6日日曜日

浅川伯教・巧兄弟を偲ぶ会

6月5日土曜日、
「浅川伯教・巧兄弟を偲ぶ会」による恒例の総会が行われました。
場所は、資料館のお隣“高根ふれあい交流ホール”。

とんがり屋根が目印のこちらのホールは、
山梨県建築文化激励賞を贈られたほか、
車の広告に使用されるなど、定評のある建物です。

内装には山梨県産のカラマツ材をたっぷりと使用しており、
しっとりとした香りに包まれながらの会となりました。

総会では事務報告、映画製作報告と続き、
「浅川巧からのメッセージ」と題した
浅川巧の出身校にあたる山梨県立農林高等学校長
石坂正継氏の講演が行われました。

上の写真は石坂先生が持参されたチョウセンゴヨウ。
向かって左の苗が浅川巧が開発した
「露天埋蔵法」を行ったもの、
右が普通に発芽させたものだそうです。
発芽率の違いは一目瞭然ですね。
研究者としての浅川巧の実績を実感させられました。

浅川巧の後輩にあたる農林高校の、
郷土芸能部員16名による
黎明太鼓の演奏で閉幕しました。

資料館だより16

資料館周辺の水田にも苗が植えられ、
清々しい風を感じる季節となりました。
事務室の窓からのぞく青空もとても綺麗です。
そんな心地よいの気候の中、
地元小学校の課外活動が行われました。
ウォークラリーの目的地として、
資料館を選んでくださったのです。

▲1年生から6年生までの縦割りグループ。
それぞれの理解度にあわせた発見があったようです。
同じ本でも、年を経て読むと
「こういう意味だったのか」
と気づくことがありますよね。

見学に訪れる子どもたちも、
学年が上がるごとに
そういった発見があるのかもしれません。

2010年5月26日水曜日

韓国の布を知ろう

去る5月22日(土)午後1時30分より、
高根農村環境改善センターにおいて、
平成22年度の皮切りとなる浅川兄弟講座が
開催されました。
「韓国の布を知ろう」というテーマで、講師に
POJAGI NAVI主催の金 仁淑さんをお迎えして、
韓国の様々な布のおはなしを伺いました。

韓国の伝統的な苧麻、大麻、絹、木綿といった布の
種類や歴史、現在の事情などをおはなし頂いた後、
実際に布の手触りを比較。

なかなか市場に出回らない、貴重な布の感触を確かめました。


韓国の伝統手工芸のひとつ「ポジャギ」は
「褓子器」と書き、語源は「子どもや大切なものを
包むもの」という意味。

日本で言えば、風呂敷や袱紗のように使われる
布の総称です。

ポジャギの技法は、昔から家庭婦人のたしなみとして、
母から娘へと伝えられてきましたが、現在の韓国では、
作り手がほとんどいなくなってしまったとのこと。
かえって日本で、ポジャギ熱が高まっているようですよ。

当日は、参加者の皆さんと、韓国の布(表布は熟庫紗=スッコサ、
裏布は老紡=ノバン)で巾着をつくりました。

巾着は「チュモ二」といい、かつての韓国では、男性にも
女性にも必需品の布小物。
韓服にはポケットがないため、お金からおやつまで、
大切なものはチュモニに入れて持ち歩いたそうです。

製作中は皆さん真剣そのもの。


2時間弱で完成した作品を手に、
にこやかな集合写真です。

  

2010年5月16日日曜日

資料館だより15

5月も折り返しですね。
資料館の周りの水田にも水が入り始め、
水面の輝きが景色に花を添えています。
5月15日、長坂中学校の1年生がいらっしゃいました。
長坂中学校の団体見学は、実は今回がはじめて。
中学生の感覚では「かなり遠い・・・・・・」浅川資料館ではありますが、
このように足を運んでくださってうれしい限りです。
  
 ▲DVD鑑賞*の様子。メモをとる生徒さんの姿も。
浅川兄弟が大人になってからの展示が際立って居りますが、
時代は違えども、同じ年の頃に、同じ山々を眺め、同じ水を飲んだ
先輩の生き方を見て、今後の生き方や毎日の過ごし方を
考えるきっかけになったのなら幸いです。

※当館ではDVD資料をご用意しております。
兄伯教、弟巧の生涯をそれぞれ10分程度でまとめたものです。
日本語版の他に、韓国語版もご覧いただけます。
DVD鑑賞をご希望の方はあらかじめ資料館までご連絡ください。

2010年5月13日木曜日

第1回 韓国語講座

以前お伝えしました韓国語講座が13日より始まりました。
この日は地元CATVのテレビカメラもあってか、
受講生の皆様は緊張した面持ち。

▲板書中の金先生

この日は、ハングルの歴史や成り立ちを勉強しました。

「授業を聞き逃すまい」
という意気込みが感じられる初回でした。
さまざまな年代の方々が一緒に学ぶ意義は
語学力の修得のみにとどまらないのではないでしょうか。
真新しい教科書が早く手に馴染むといいですね。

2010年5月12日水曜日

資料館だより14

 ゴールデン・ウイークも終わってみればあっという間ですね。

資料館にも、大勢の方が足を運んで下さりうれしく思います。



期間中には、ドアからツバメが事務室に飛び込んで来るというアクシデントが続出。

ツバメに戦々恐々のスタッフでしたが、徐々に日常を取り戻しつつあります。



さて、本日は高根東小学校の子供たちが見学にいらっしゃいました。

時代背景や地理などが少し難しかったかもしれませんが、

最後まできちんと聞いて下さいました。




自由行動時間には、韓国料理の模型が大人気。


どうやら食に国境はなさそうです。



色彩も鮮やかで目にも楽しい展示かと思います。


とっても美味しそうに出来ておりますので、ぜひご覧になって下さいね。

2010年5月1日土曜日

韓国語講座 事前説明会

 春を感じさせぬ厳しい寒さもゆるみ、気がつけばカレンダーも5月になりました。
資料館の周りにもツバメが行き交い、慌ただしく物件探しをしています。

さて、去る4月28日。
韓国語講座説明会が行われました。
春は新しいことをはじめるには、うってつけの時期ですね。



 韓国語講座は、浅川伯教・巧兄弟資料館で例年行っている企画です。
5月から12月まで週1回、様々な教材を用いながら楽しく韓国語を学びます。


この日は説明会なので、講座の案内と、
加えて資料館の見学を行いました。


受講生の方々にお会いして、


講座が始まるのが楽しみになったスタッフでした。

2010年4月23日金曜日

資料館だより13

 4月も下旬を迎え、資料館付近の桜もすっかり葉桜になりました。

長らく「冬眠」しておりましたこのブログですが、

春の訪れとともに、本日より更新を再開いたします。

さて、去る4月21日、山梨県農林高等学校の

1年生が見学にいらっしゃいました。

巧さんの後輩にあたる生徒さん達です。

入学前から、「白磁の人」を読むなどして、予習はばっちり・・・・・・!?

当館学芸員の解説をメモに取ったり、

廊下に並んだ解説シート*を手にする熱心な生徒さんの姿もありました。

 大先輩の歩んだ人生に何を感じたのでしょうか。

*資料館ではさらに理解を深めていただけるよう「解説シート」配布しています。

「浅川巧墓所へのアクセス」、「日記入手の経緯」、

「安倍能成による浅川巧の追悼文~人間の価値~」など、

現在9種類のシートをご用意しておりますので、当館へお越しの際はぜひご利用ください。

2010年3月17日水曜日

浅川兄弟講座第6回目のご報告

去る3月13日(土)、午後1時30分より
資料館2階の視聴覚室において、
平成21年度第6回目となる
浅川兄弟講座が開催されました。

「浅川兄弟をめぐる、この1年の動き」
というテーマで、講師は、
『朝鮮の土となった日本人』の著者で
元・津田塾大学教授の高崎宗司氏と、
『回想の浅川兄弟』の共編者、
深沢美恵子氏のお二方。

高崎氏は、2009年に行われた
浅川兄弟関連の講演会や、
新聞・雑誌等の記事等を
韓国のものも含め、多岐にわたり紹介。
「巧と林業」という、新しい切り口もありました。

また深沢氏は昨年4月から7月にかけ、
大阪市立東洋陶磁美術館で開催された、
「浅川伯教が愛した韓国のやきもの」展の
展示内容を詳しく紹介。

約2時間の講演後には、
20名ほどの参加者の方々と、
活発な質疑応答がかわされました。

浅川兄弟講座は、来年度も開催の予定です。
詳細につきましては、決まり次第、
このブログでもお知らせいたしますので、
どうぞご期待ください。

2010年3月12日金曜日

展示品紹介⑫ 伯教の茶碗

教師を続けながら、彫刻家をめざしていた伯教は、
35歳の時に教師をやめ、以前から師事していた
新海竹太郎の内弟子になります。

妻子を抱えた身としては、
かなり思い切った決断だったでしょう。

翌年には帝展(今の日展)に入選し、
早くも結果を出しますが、翌年は自信作が落選。
その2年後には内弟子をやめ、
朝鮮半島に帰りました。

それでも、しばらくは制作を続け、
様々な美術展で度々入選し、
44歳の時には朝鮮美術展で特選をとっています。

しかし、どうやらそのあたりで
彫刻には見切りをつけたらしく、
入れ替わるように本格的に作陶を始めました。

父親がわりだった祖父・四友も焼き物をしており、
少年時代には、色々と手ほどきも
受けたということですから、
素地はあったと思われます。
美術から文学まで、
多芸多才といわれる伯教ですが、
要はクリエイティブなことが
好きだったということでしょう。

資料館だより⑫

3月10日の大雪が、まだ少し残っていますが、
資料館の近辺でも、ようやく
梅の花が咲き始めました。

今年の1月から、ご来館者の方々にアンケートで、
「浅川兄弟のどこに魅力を感じるか」
とお尋ねしています。
今のところ「人柄」と「時代背景」という
お答えが多いようです。

「時代背景」ゆえに際立つ「人柄」ではありますが、
同じ理由で、様々なご意見があることも確かです。

適正な評価は必要ですが、
単なる賞賛のみでは終わらぬよう、
資料館としても常に自戒しています。

2010年3月4日木曜日

展示品紹介⑪ 柳海剛(ユ・ヘガン)の青磁

左が「青磁鉄絵楊柳之筒型瓶」、
高さは約30センチほど。
右が「青磁竹節形瓶」で、
こちらは高さ36センチ。
どちらも柳海剛(1884-1993)の作品です。

柳海剛は、ソウル生まれ。
17歳の時、博物館で目にした高麗青磁に魅せられ、
その復興に生涯を捧げた方です。
また古陶磁蒐集や研究にも尽力しました。

前回、ご紹介した池順鐸に先立ち、
人間文化財第1号に指定されています。

伯教と親交があり、
白土が出る場所を教わったり、
伯教の紹介で、京都の高麗焼で
青磁製作の技術を修得したりということが
あったようです。

伯教は目立たないところでも、
「いい仕事」をしていたと言えるでしょう。

資料館だより⑪

上の写真は、資料館のある
「高根生涯学習センター」のロビーに
設置されているモニュメントです。

高さ約3メートル、白磁の壷をイメージし、
集成材で作られています。
建物をつくってくれた建築会社が
寄贈してくださいました。

ご来館の際は、こちらもどうぞお見逃しなく。



前回の「資料館だより⑩」でご紹介した、
高麗美術館の特別展関連の、
「『浅川巧』日記を歩く」というテーマの
韓国ツアーですが、早くも募集定員に達し
現在はキャンセル待ちの状態だそうです。

巧さん、既にかなり人気者のようです。