【開館時間】10:00~17:00(入館は16:30まで)
観覧料】 大人210円  小中生100円
20名様以上の団体料金 大人100円 小中生50円

浅川伯教・巧兄弟資料館 (アサカワノリタカ・タクミ キョウダイシリョウカン)
〒408-0002
山梨県北杜市高根町村山北割 3315
   (ホクトシ タカネチョウ ムラヤマキタワリ)
電話:0551ー42ー1447
FAX: 0551ー47ー4784

2022年12月17日土曜日

学習漫画『評伝 浅川伯教と巧~14冊の日記帳』読書感想文コンクールの表彰式

                              

                           

昨年の2021年は「浅川巧生誕130年(没90年)」「妻みつえ没100年」「浅川伯教・巧兄弟資料館開館20周年」「映画:道~白磁の人制作 10周年」が重なった節目の年でした。

 この節目の年に合わせて構想から5年をかけて、学習漫画「評伝~浅川伯教と巧・14冊の日記帳」を刊行することができました。

 この漫画本は未来を拓く多くの方々に浅川兄弟の生き方や精神を学んで頂きたいと願いから、山梨県内や北杜市内の公立図書館や小学校、中学校などにも献本させて頂きました。

 そして駐日大韓民国韓国文化院、駐日本大韓民国民団本部、浅川伯教・巧兄弟を偲ぶ会のご協力をいただきながら、夏休み期間を利用して小・中学生対象の『読書感想文』を募集したところ、多くの応募がありました。

このたび12月3日には『表彰式』が行われました。緊張の中にも誇らしく入賞者は授与されました。

この漫画の刊行によって、小・中学生の方々が浅川兄弟において、国や人種を差別しない人間としての生き方を学ぶ機会が持てたことをうれしく思います。

また、この漫画がきっかけになり、地元の学校からの講演依頼などもあり、直接生徒さんたちにお話をするこことが増えて、大変うれしく思います   

                          12月吉日 館長 比奈田 善彦                          

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

            (上村北杜市長と受賞者と審査員の皆さん)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ここで審査員の一人で原作者でもある浅川伯教・巧兄弟資料館元館長 澤谷滋子氏からの

市長賞を受賞したお二人への講評をご紹介します。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

●市長賞 中学生の部 甲陵中学校3年 横森穂夏さんへ

横森さんは『評伝 浅川伯教・巧』を読んで、その感想文に「平和ということ」というタイトルをつけました。「他の国や地域を理解したり、対等に交流を深めたりする」ことを平和と捉え、そこに至るまでの兄弟の心の葛藤、たとえば「芸術に本気で専念しなければ、朝鮮人を犠牲にして作られ続けているこの命に意味はない」とか、巧の「一体自分に何ができるのだろう」という葛藤を読み取り、その葛藤があって現在の日本と朝鮮の架け橋になりえたのだ、と気づいたと私には思えました。「西山の奥に世界のあるも知らず吾が育ちたる逸見の台かな」。この伯教の短歌に現在のウクライナの戦火に対する横森さんの立ち位置を見出し、平和について考えた深い感想文でした。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

●市長賞 小学生の部 武川小学校6年 福井そよ香さんへ

福井さんは、浅川兄弟の生き方には「時代を越えて受け継がれていくもの」が流れていると捉えました。例えば巧の「常に自然に学ぶ態度」、たとえば伯教の「日本人と朝鮮人が仲良くなるには政治ではなく、芸術であるべき」という言葉。そして福井さんは「違うところを認め合い、お互いを尊重すること」が、時代を越えて受け継いでいくことだと気づきました。また、この本をきっかけに日本と韓国の関係を調べたり、巧が林業を仕事にするようになったのは、明治時代の山の乱伐による土砂崩れが影響していることを知り、今後、環境問題にも着目していきたいとも考えるようになったとのこと。この本を読んだことで、さまざまな問題意識を持ったことが大変印象深い感想文でした。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

皆さまのたくさんのご応募に感謝申し上げます。

一つ一つ大切に心をこめて、読ませていただきました。

★感想文作品集は「たかね図書館」にて閲覧、貸出可能です

2022年12月9日金曜日

韓国文化交流基金による韓国の大学生を迎えて

                                 
2022年10月27日、韓国文化交流基金による研修として、韓国の大学生26名が来館されました。とてもハツラツとした好青年の皆さんが、真剣に浅川兄弟の話を聞いてくださいました。

まずはDVD(韓国語版)で兄弟の基礎知識を学んで頂き、その後、生い立ちや朝鮮に渡る動機や業績などを紹介し、特に『浅川巧日記』展示コーナーの解説においては、1945年に兄・伯教から日記を託された金成慎(キム・ソンジン)さんが1950年の朝鮮半島の動乱の中、家財道具は打ち捨てても、この日記は浅川巧先生の御霊と思い『命の次に大切なもの』として、命からがら釜山まで避難し、50年間も守り抜いてくれたことをお話ししました。


金成慎さんは「浅川巧先生へのせめてもの手向けとして、当たり前のことを韓国人としてなしたに過ぎない」、「あの暗い時代に、韓国人を心から愛してくださった巧先生は泥池に咲き出た一輪の白蓮と申すべきである」、「その崇高な人類愛の精神は、先生を知る韓国人の胸の中に永遠に生き続けることを信じて疑わない」、「高崎宗司教授を通じて巧先生の故郷に『日記』をお贈りすることに当たり、改めて浅川先生のご冥福をお祈りし、その遺徳によって韓国と日本の両国民が、互いに理解し、尊重しあい、真に仲の良い隣国として平和に幸福に暮らしていくことを切に望むものである」という言葉とともに寄贈してくださり、そのことがきっかけになり『浅川伯教・巧兄弟資料館』が 実現したことをお話ししたところ、何人かの学生さんから「感動しました」とのお声をいただきました。

浅川巧は2015年「ミラクルコリア 世界の70人」の一人として韓国から表彰されました。巧さんは日本統治下の数少ない美談の主人公であり、紛れもなく『日韓の架け橋』となる存在であると思っています。
歴史の影に隠れていた浅川兄弟に習って二度と不幸な出来事を起こさないように、これからも日韓の絆を築くことに努めてまいりたいと思っています。
                               館長 比奈田 善彦

2022年9月28日水曜日

10月29日、30日はご団体の受け入れができません

 10月29日、30日は駐車場にてイベントがあるため、バスの駐車ができないため、団体様のご予約が承れません。

普通車でお越しのお客様は、少し離れたところにあるイベント参加者用の駐車場にお停めください。

大変ご迷惑をおかけしますが、ご了承ください。

なお、この日は、イベントのため、大きな音楽が流れる可能性もありますことも前もってご了解の上、ご来館くださるとありがたいです。


2022年8月20日土曜日

藤本巧 写真展 8月28日まで

 


好評開催中の「藤本巧写真展」はいよいよ28日までとなりました。

気になっていた方、この機会に是非どうぞ。

休館日は22日(月),23日(火)です。

 

2022年7月15日金曜日

北杜市内の小中学生のみなさんへ 夏休みは入館無料です

7月16日~8月28日は北杜市内小中学生は入館無料です

自由研究の参考に資料もお渡しできますので、お気軽に声をかけてくださいね



2022年6月19日日曜日

参考*藤本巧 特別インタビュー(金敬黙先生)2021年駐日韓国大使館韓国文化院 


#日韓#藤本巧#朝鮮通信使#日韓交流#淺川巧#韓国#早稲田#金敬黙#K_Culture#Public Diplomacy ...

2021年4月~6月に東京にある韓国文化院にて藤本巧氏の「写真展 誠心の交わり」はコロナ対策のため開催日数が僅かでしたが、早稲田大学文化構想学部、韓国学研究所の金 敬黙先生との対談が行われました。
藤本巧氏の50年の写真活動と韓国との関わりについてお話しされています


2022年6月17日金曜日

藤本巧写真展 開催中「浅川巧が愛した韓国と故郷」8月28日まで

 6月12日より浅川伯教・巧兄弟資料館2階で写真展が開催中です

藤本巧氏が初めて韓国へ行ったのは1970年、まだまだ韓国独自の文化や風俗が色濃く残っていた時代とその50年後となる2020年に浅川兄弟のふるさと北杜市の風景。時代を越えて、兄弟が子供の頃見た北杜の風景。。。兄弟のまなざしを共感できるようなモノクロームの写真です



展示室内では柳宗悦が浅川巧の死を惜しむ言葉と映像が流れています 

藤本巧(ふじもと たくみ 1949~)島根県に生まれる。独学で写真を取得。20歳から韓国の風土と人々を撮り続ける。写真集「韓(から)くに三部作」。鶴見俊輔共著「風韻 日本人として」、「 寡黙な空間」他多数

受賞:1987年度 さくやこの花大賞、2011年度文化体育観光部長官賞(韓国)、          第39回土門拳賞 他

★入館料(一般おひとり210円)で「浅川兄弟展示室」と「ほくと先人室」と2階の「藤本巧写真展」の3室がご覧になれます

★8月28日まで開催中。7月16日から8月28日は北杜市内の小中学生は入館無料になりますので、この機会にぜひ見に来てください。

2022年6月16日木曜日

「浅川伯教と巧14冊の日記帳」読書感想文コンクール始まります (7月16日~9月19日)


今からおよそ100年前に朝鮮半島に渡り、朝鮮の人々や暮らし、文化を愛し、
その魅力を伝えた北杜市出身の兄弟・浅川伯教と巧。
民族や国境を越えた生き方が、今なお日韓両国の人々からの敬意を集め、
日韓友好のかけはしとなっています。

浅川兄弟の生涯を漫画で描いた「評伝 浅川伯教と巧み~14冊の日記帳~」を読んで、兄弟の生き方から感じたことや学んだことを感想文にして応募してください。

募集期間:7月16日(土)~9月19日(月)

対象:小・中学生 (市内・市外在住問わず)

お問い合わせ:北杜市教育委員会 学術課 0551-42-1375

詳しくは 北杜市ホームページ内の募集要項で 確認ください

上記ページ内から漫画を閲覧することもできます

通常の漫画本は浅川伯教・巧兄弟資料館で販売しています (1000円 税込)

皆さまの応募を楽しみにお待ちしています♪

2022年5月25日水曜日

6月12日~8月28日 藤本巧写真展「浅川巧が愛した韓国と故郷」が開催されます


浅川巧とゆかりのある藤本巧氏の写真展「浅川巧が愛した韓国と故郷(ふるさと)」
が当館2階で開催されます。

6月12日(日)~8月28日(日) 10:00~17:00 (入館は16:30まで)
(休館日はカレンダーでご確認ください)


藤本巧氏(1949~)は浅川巧を敬愛する父親が「巧」と命名し、50年に渡り韓国と日本の関わり、韓国の風土や人々を丹念に記録し続けた写真家で、2020年に「土門拳賞」を受賞しました。
藤本巧氏の撮りためた韓国の写真や浅川兄弟のふるさとを撮影した写真などを展示します。


※入館料で「浅川兄弟展示室」「ほくと先人室」「藤本巧・写真展」の3室をご覧になれます

2022年1月15日土曜日

浅川兄弟の伝記漫画本が刊行されました

 


浅川巧生誕130年を記念し、漫画『評伝 浅川伯教と巧~14冊の日記帳』

当館より刊行されました。

当館において長年、館長として、また研究者として携わってきた元館長・澤谷滋子が原作を担当しました。長年の研究の中で浮き彫りになった兄弟周辺の事実を編んで、激動の時代に生きた兄弟の人生に真に迫るものです。子供から大人まで楽しめる内容になっています。

価格:1000円(税込) A5 (15×21㎝) 194ページ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

原作者:澤谷滋子からの言葉

■浅川兄弟資料館の学芸員を10年、勤めさせていただきました。その間、巧や伯教の企画展を行ったり、兄伯教の「著作集」や「短歌集」、巧の日記の「韓国版」を出版したり、巧の日記を読む講座を続けたりしました。

■その調査活動の中で、伯教が「小説家・徳冨蘆花」に宛てた手紙を東京の「徳冨蘆花記念館」で見つけました。10通もありました。それらの手紙の内容は驚くべきものでした。

■伯教の朝鮮半島に渡るときの気持ち、朝鮮へわたってからの朝鮮の人々への思い・朝鮮文化への思いが深く細かく書き綴られていたのです。手紙に綴られている伯教の朝鮮に対する思いや彼の哲学が、弟・巧に影響してことは明確でした。

■この手紙を読み込むこと、高根町に寄贈された浅川巧の14冊の日記帳を読み込むことで、兄弟の人生が具体的に見えてきました

■二人の生きたようすを、今の人々にさらに伝えなければ。そう考えていたとき「兄弟を漫画にして次世代に伝えたい。ついてはその原作を」という話が「浅川兄弟を偲ぶ会」の方からいただきました。資料館の仕事も定年退職したのでよい機会と思い、兄弟の「評伝」を書くことを引き受けました。

■手紙や日記を読み込むことでわかったことや日記に登場する人物について調査・取材した内容が、この伝記漫画には、反映されています。

■兄弟は素晴らしい言葉・文章を残しています。兄弟の数々の言葉・文章からこの漫画を構成しました。

■なぜ朝鮮半島に渡ったのか、そこで何を感じ、どう生きたか。なぜ、韓国の人は巧みの思いに応えてくれたのか。

■二人の生き方を今回、漫画の形で次世代に残すことができることを大変うれしく思います。人間と人間が響き合い、未来に対して何かを生み出していく様子をこの漫画から人々に伝わっていくことを願っています。

2021年11月  元 浅川伯教・巧兄弟資料館 学芸員・館長 澤谷滋子

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

販売場所は当館のほかに、長坂IC前きららシティ内 BOOKS SEIBUNDO(清文堂)☎0551-32-8132でも販売しています

遠くの方へは当館より発送も可能です(書籍代+送料)

お問い合わせ asakawa-muse@city.hokuto.yamanashi.jp

                    ☎ 0551-42-1447