7月23日(土)に小宮山要氏をお迎えして、
連続記念講座の第3回「祖父 小宮山清三を語る」が行われました。
講座の主題になっている小宮山清三は、浅川兄弟に朝鮮の美術品を、
柳宗悦に木喰を出会わせた、歴史的にも、美術史的にも、
この時代のキーパーソンです。
お写真を拝見しますと、たいへんにハンサムな方で、
堂々とした大人物であり、人望の厚かったことが伺えます。
実際の小宮山清三が、どのような人であったのか、
御令孫・小宮山要氏にお話していただきました。
小宮山清三は、池田村(現・甲府市池田)の村長を務め、
山梨県の誇る観光地「御岳昇仙峡」や「湯村温泉郷」を開発した人であり、
川の氾濫と旱魃に悩む池田村の治水と耕地整理を行い、
それに伴う農業の発展に尽力した人でした。
それのみならず、全国的な消防組織の統一と
科学的な消防動作の普及を目標にして、
自治消防の実践と消防理論の講演などを
北海道から九州にかけて精力的に活動したことで
「近代消防の父」とも呼ばれました。
たくさんの業績を残した背景に、
清三が生涯実行をし、守った理念が二つ。
村を守ることで国を興す「護郷立国」と、
村人全員がひとつの家族となって協力する「一村一家族主義」です。
講演の間、清三の信念がそれらの思想の基盤にあり、
その結果、たくさんの業績を残されたのだと伝わってきました。
今後は今以上に、重要な研究対象となっていくのではないかと思います。
終わりに、当時の写真をスライドで鑑賞しましたが、
全てにおいてスケールが大きく、
「山梨に小宮山清三あり」と感じるものでした。
小宮山要氏のお話はご親族でなくては語れない有意義なお話で、
時に笑いも起こり、終始楽しく、興味深くお話を伺えました。
ご来場いただきました皆様にもご満足いただけたことと思います。
お暑い中、お集まりいただき、本当にありがとうございました。
次回は、第4回講座を8月27日(土)に開催します。
大日本山林会名誉会長の小林富士雄氏をお迎えして、
「林業技術者としての浅川巧」という題でお話をしていただきます。
皆様のお申し込みをお待ち申し上げます。
お申し込み、お問い合わせは、
浅川伯教・巧兄弟資料館までお願いします。
電話:0551-42-1447
------------------------------
本年度の講座は、
参加費:無料
時間:午後1時30分~午後3時
会場:浅川伯教・巧兄弟資料館
定員:40名(先着順、要事前申込)
となっております。
------------------------------