11月14日土曜日、午後1時30分より、
資料館2階の視聴覚室で、
本年度第5回目となる浅川兄弟講座が開かれました。
兄弟が八ヶ岳の風土から得たものを探る、というテーマで、
タイトルは、「浅川兄弟と八ヶ岳南麓 ~ その時代と風土 ~ 」。
小澤龍一氏(小説「白磁の人」映画制作委員会事務局長)と
当館学芸員の澤谷滋子を講師に、
2時間近くにわたり、対談形式で、
熱のこもった講義が展開されました。
浅川巧が7歳のときに経験した、
隣村谷戸村の水害のようす(1村で死者55人負傷者51人)。
16歳の農林学校時代に経験した山梨県下の大水害。
山の荒廃が招いた、人災といえるこれらの災害の背景と、
朝鮮半島の禿山との共通点に、話は及びました。
朝鮮総督府農商務省農務局に勤めていた、
日野春村(現長坂町)の三井栄長(1879-1953)についてや、
浅川兄弟生家近辺の縄文時代の遺跡や
出土品の意匠についても話が広がりました。
当日の飛び入りも含め、20名を越える参加者の皆さま方も、
熱心に耳を傾けてくださいました。
中には毎回欠かさず、
ご参加いただいている方々もいらっしゃいます。
さて本年度の講座も残すところあと1回、
次回は来年3月13日の土曜日、
同じ時刻、同じ会場において開催されます。
講師には「朝鮮の土となった日本人」の著者、
高崎宗司先生をお迎えし、
この一年の浅川兄弟をめぐる新しい動きについて、
お話いただく予定です。
ご期待ください。
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ご希望の方はどうぞお早めにお申し込みください。